独学で簿記3級に合格する方法【裏技も紹介】

独学で簿記3級に合格する方法 経理の仕事

こんにちは。マセイです。

私は会社で経理の仕事をしていますが、2020年9月に「若手社員2名を簿記3級試験に合格させる」 というミッションが与えられました。

そして、2020年11月の試験で、2名とも無事に合格させることができました。(実は10年前にも簿記3級を教えていて、5名ほど合格させたこともあります)

合格したのは本人達の努力が1番ですが、私の指導も大いに貢献したと思っています。(自画自賛)

そこで、今回は独学で簿記3級に合格する方法をご紹介します。

「私が教えたから、独学じゃないじゃん」という意見もあると思いますが、ここでいう独学というのは、 「有料講座を受講していない」という意味の独学とさせてください。

独学で簿記3級に合格する方法【裏技も紹介】

勉強方法

おすすめの参考書

まずは、参考書を読んで、必要な基礎知識を身につけます。

おすすめの参考書はこちらです。

私は10年前にも簿記3級の指導をしていたのですが、そのときも愛用していたものです。
可愛い猫のイラストでとてもわかりやすいし、色のバランスもよく読みやすいです。(上のオレンジ色の「Amazonで見る」のリンクから、試し読みができるので確認してみてください)
ちなみに私の推薦で、会社の文系新入社員には入社時にこの参考書が配られるようになりました。

CASEごとの例題を解けるようにする

具体的な勉強方法として、まずはこの参考書を1回読んで理解します。十分に理解できなくても、とりあえず、読み進めてください。(巻末の問題は解かなくてもいいです)

それと並行して、CASEごとの例題を解けるようにします

この参考書では、CASEごとに仕訳の例題が用意されています。

こんな感じです。

決算整理仕訳など、簿記3級の合格に必要な仕訳がほとんど網羅されているので、これがスラスラと解けるようになれば、基礎はバッチリです。

私はCASEごとの仕訳を持ち運びやすいように7ページ程度にまとめ、教え子たちに配布し、通勤時などのスキマ時間に勉強できるようにしました。

通勤時間にやるときは、計算はしなくていい(満員電車で立ったままはできない)ので、とにかく借方・貸方の判断(上の例題1なら、借方は仕入、貸方は買掛金)のみ行うようにします。
簿記3級試験は時間との戦いなので、合格するためには借方・貸方の判断を素早く行えるようになることが大切です。

過去問を解く

参考書を1回読み、CASEごとの仕訳がある程度できるようになったら、早めに過去問を解きます。
簿記3級試験対策の基本は過去問です。
試験問題は過去問の焼き直しです。最近は新傾向問題などが出ることがありますが、それも過去問の内容を言い換えたものが多いです。
今回の教え子2名は次の過去問を使用しました。

過去問6回分+予想問題3回分が収録されています。
この過去問も、「Amazonで見る」にリンクから試し読みをすることができます。
過去問は、次のように解きます。(予想問題はまだ解かなくていいです)
①1回目は解答を見ながら解く
最初は解けないので、まずは解答を見ながら解き方を理解します。
理解が不十分なうちから自分で解こうとすると時間かかるし、途中で嫌になります。
②2回目は自分の力で解く
次に、解答を見ずに自分の力で解きます。時間は気にしなくていいです。
わからなかったら、すぐに解答を確認しましょう。
③3回目は時間を計って解く
3回目は時間を計って解きます。
目安としては、第1問:10分、第2問・第4問:15分、第3問・第5問:35分です。
問題を解いているうちに、時間が足りないことに気づきます。(時間短縮の裏技については後述します)

試験対策

過去問を3回解いたら、いよいよ試験対策です。
簿記3級試験は2時間以内に第1問~第5問まで解き、70点をとれば合格です。そのためにすべきことは、

問題を解く前にすべての問題を眺める

問題を解く前に、第1問~第5問の問題を眺めます。
知っている問題や得意な問題であれば、自信が湧くだろうし、知らない問題や苦手な問題であっても、最初からわかっていれば慌てずにすみます。

順番どおりに解かない

問題は第1問から順番に解いてはいけません。
第1問から順番に解いていくと、第5問を解いている途中で時間切れになるケースが発生しやすいです。理由は第2・第4問の難易度が高いため、時間をとられてしまうからです。
しかし、簿記3級試験の配点は、第1問:20点、第2問・第4問:10点(8点と12点のときもある)、第3問・第5問:30点です。
第1問・第3問・第5問の合計が80点なので、ここから解いていかないと合格は厳しくなります。
なので、解く順番は、第1問→第5問→第3問→第4問→第2問が理想的です。
ちなみに、最初に問題を眺めたときに、「第5問、第4問がちょっと難しそうだな」と思ったときは、第5問と第3問、第4問と第2問の順番を入れ替えても構いません。

予想問題を解く

試験1ヶ月前には、予想問題を解いてみましょう。

過去問は何回も解いているので、初めてみる問題で現時点での実力を確かめてみましょう。

ちなみに、教え子たちは、【簿記3級独学】無料学習サイト Study Pro の完全予想模試を解きました。

結果は4割くらいしかできませんでしたが、1ヶ月後の本番では見事に合格を勝ち取っていますので、この時期は点数を気にしなくてもいいです。

本番までにできるようになればいいのです。

裏技

それでは、最後に簿記3級試験に合格するための裏技を紹介します。

仕訳をするときは勘定科目名を省略する

仕訳をするときに、勘定科目の正式名称をいちいち書いていると、すごく時間がかかります。

そこで、売掛金→売×、現金→現、当座預金→当、受取手形→受手 などのように自分がわかるように省略することにより、時間を短縮することができます。

ただし、第1問の仕訳問題は正式名称を書かないと点にならないので注意してください。

千円未満を省略して計算する

簿記3級の試験は、千円未満が「000」となっていることが多いので、例えば、2,000,000の場合には千円未満を省略し、2,000で計算すると時間が短縮できます。
もし、2,000,350の場合には、2,000.35で計算します。
例えば、下の残高試算表(第156回 第3問)ですが、ほとんどの数字の千円未満が「000」になっていますよね。これを真面目に計算するのは時間の無駄なので、省略して計算しましょう。
貸方(右の列)の数字を合計すると、62,861.35になるので、最後に桁をもどし、解答用紙には62,861,350と記入します。

Tフォームを使わない

Tフォームは、試算表の残高を計算するときに使用するように参考書に書いてありますが、これを丁寧にやっていると時間が足りなくなります。

そこで、Tフォームを使わず、問題用紙に直接記入して残高を計算するようにすると、時間短縮が可能です。

精算表の仕訳は直接解答用紙の修正記入欄で行う

精算表を作成するときは、仕訳を別の用紙で行って、解答用紙の修正記入欄に転記する方法が一般的です。
しかし、それだと時間がかかるので、直接、解答用紙の修正記入欄で仕訳をすると、手順が1つ省略できるので、時間の短縮になります。

第2問・第4問は簡単な問題や部分点を狙う

第2問・第4問は難易度が高く、配点も低いため、ここを完璧にしようとすると非常に効率が悪いです。なので、
簡単な問題や部分点を狙っていきましょう。
①第2問
帳簿作成については、帳簿の種類が多いため、なかなか全部は覚えきれませんが、例えば、商品有高帳の作成問題であれば、作成は難しくても、売上高や利益を聞いてくる場合があるので、そこは計算して部分点が取れます。
また、使用する帳簿に〇をつける問題は簡単なので、解けるようにしましょう。
②第4問
伝票問題は正解しやすいので、解けるようにしましょう。
現金の仕訳は入出金伝票で行い、振替伝票では行わないという大原則を覚えておきましょう。

最後に

私の会社では、文系の新入社員に簿記3級の取得が義務付けられています。
新入社員がなるべく少ない労力で効率的に合格できるように、いろいろな方法を調べ、考えました。
今年の2名の教え子たちも、直前1ヶ月前の予想問題は4割くらいしかできませんでしたが、裏技を習得し、見事合格することができました。
簿記3級は会計スキルを身につけるための基礎的な資格ですので、興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。

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